心理学試験のための問題と資料

公認心理師試験をはじめとした、心理学試験のために作成した問題をのせています。問題は専門書から一部抜粋し変更して作成しています。お役に立てると嬉しいです。

くだらないご報告その3 参考書について

さて、前回のエントリでお知らせしたこの2冊。

 


保健医療・福祉領域で働く心理職のための法律と倫理 (保健と健康の心理学標準テキスト)

 


心理学の基礎4訂版 [ 今田寛 ]


 4月22日(日)現在、Amazon楽天ともに一時在庫切れ状態です。

公認心理師試験受験予定の方が買っちゃったのかな…?

 

当ブログにもこの本を紹介したエントリにアクセスが多く、関心の高さがうかがえます。

 

特に、『保健と健康の心理学』(ナカニシヤ出版)はシリーズなので、どの程度同シリーズの本がブループリントのベースになっているか気になるところでした。

 

そこで、昨日は地元の大きな書店に行って、同シリーズの他の本の中身を確認してきたので簡単にご報告します。

 

 

保健と健康の心理学(ナカニシヤ出版)のシリーズ内容

公認心理師が心理学に関わる関係各署の合議を基に作られたのは言うまでもありません。

大きく分けて、臨床心理士、心理学(実験心理学など)、医療(医師)だと思われます。

ブループリントは上記3つの関係各署の要望を取り入れたと推測され、私は医療(医師)で押さえればいいのは“精神医学”だろう、くらいに思っていました。

 

しかし、盲点がありました。

 

それは心身医学です。

 

心身医学とは心理状態と関連性が深い病気の分野で、心疾患などの生活習慣病、不眠などを含んでいます。

そういえば…『精神科専門医のためのプラクティカル精神医学』(中山書店)を勧めてくれた職場のDrも、心身医学会の役員で、そういう意味では、心身医学も押さえなけばならなかったのだと、今更ながら気づきました。

 

つまり、医療分野を攻略するためには、精神医学と心身医学の両方の分野を押さえなければならない、ということです。

 

 

 それに、現任者講習でよく聞いた“生物心理社会モデル”とか公認心理師ブループリントp18 ポジティブ心理学なんて言葉は私の経験上、臨床心理士の世界ではあまり聞いたことがなく、どの本に載っているのか、だれが提唱し始めたのか、全くわかりませんでした。

 

それが、この『保健と健康の心理学』(ナカニシヤ出版)シリーズにほとんど載っていたのです。

 

注目すべきは、こちら。


臨床健康心理学 (保健と健康の心理学標準テキスト)

 

 私が書店で見た限り、こちらには現任者講習会でよく挙げられていた、“生物心理社会モデル”のことが書いてあり、ポジティブ心理学も取り上げられています。

 

つまり、このシリーズを書いた人の考えが、かなり公認心理師ブループリントに反映していると考えられるのです。

 

普段、総合病院などで働いている人にはあまり必要ないかもしれません。

しかし、SCの経験しかない方、大学教員でも医療以外がご専門の先生方は、この機会に心身医学の先生方がどういうことを公認心理師に求めているのか、確認するために一読しておく必要があると思いました。

 

内容もブループリントと重なる部分があるので、試験対策にも使えると思います。

 

同シリーズは他に、産業保健心理学 (保健と健康の心理学標準テキスト)もありましたが、私が見る限り、ブループリントと重なる部分は少ないようでした。

きっと、産業の方は他にベースになった本があるんだろうな、と思っています。

ただし、馴染みのない方は読んでおいて損はない内容だと思います。


産業保健心理学 (保健と健康の心理学標準テキスト)

 

 

 

参考書の入手の方法

さて、こんなくだらないご報告でも情報拡散は早いもので、Amazonなどで『保健と健康の心理学』(ナカニシヤ出版)や『心理学の基礎四訂版』(培風館)が売り切れ状態になるとは、予想外でした。

(このブログだけの影響ではないと思いますが…)

 

「どうしよう、買えなかったら試験勉強できない!」

と、焦っている方もいるかもしれません。

 

Amazonでは早くも上記書籍を高額販売している業者も見受けられます。

(いわゆる、せどり、ってやつですね)

でも、そんな高額で買う必要はありません。

ちゃんと定価で買えたり、無料で閲覧できる方法はあるので、焦らずご自分に合った方法で、資料にあたってみてください。

 

 

 

1.大学図書館

私が最もよく使っている方法です。

ブループリントにはたくさんのベースになっている本があると思われますが、それを全部買っていたら、とんでもない金額になりそうです。

でも、大学図書館はお金もかからないし、何より資料が豊富。

情報が足りなかったり、読んでもわからない時は他の本で補足できるので、この機会に大学図書館でもう一度勉強してみてはいかがでしょうか?

私も、『保健と健康の心理学』(ナカニシヤ出版)は大学図書館で発見しました。

オススメは、臨床心理士養成大学院がある大学の図書館です。

 

 

2.インターネットで取り寄せる

今、みなさんが最も使っている方法でしょう。

しかし、注文が集中すると品切れになってしまい、その分、入手が遅れます。

Amazonの他に、筆者がお勧めするのはセブンアンドワイです。

お近くや、よく行くセブンイレブンで受け取りもでき、nanacoポイントもつくので、私はよく使います。

セブンイレブンで受け取る時は送料無料です。

 

 

 品ぞろえはAmazonより少ないですが、Amazonで買えなかったものが残っています。

4月22日(日)現在、『心理学の基礎四訂版』(培風館)もまだ在庫があるので、Amazonで買い逃した方は、こちらで入手してみてはいかがでしょうか。

(『保健と健康の心理学4 臨床健康心理学』(ナカニシヤ出版)も取り扱っています)

 

 

3.地元の大きな書店

大都市、地方都市のジュンク堂紀伊国屋三省堂などの書店で購入する方法です。

私はある地方都市に住んでいますが、いずれの書店にも『保健と健康の心理学』(ナカニシヤ出版)が全巻揃っていました。

中身を確認してから必要な巻を買うこともできるので、書店に足を運んでみましょう。

取り置きもできますし、それぞれの書店でも通販をしています。

 

 

4.小さな書店でお取り寄せ

地元にジュンク堂紀伊国屋三省堂などの大きな書店がないところにお住いの方は、小さな書店で取り寄せてみましょう。

私は以前、職場の近くにある小さな書店でAmazonのコピーを見せて、よく取り寄せてました。

出版社に在庫があれば、2週間程度で届きます。

届いたら電話で連絡をくれます。

しかも送料無料。

専門書がない書店でも取り寄せてくれるので、活用しましょう。

 

 

5.出版社から直接購入

実はナカニシヤ出版では直接通信販売を展開しています。

他に医学書院、金剛出版など、いろいろな出版会社が独自に直接通販をしています。

Amazon楽天ブックスセブンアンドワイなどで購入できなかった方、もしくは入荷まで待てない方は、出版社から直接通販で購入した方が早いでしょう。

 

ちなみに『保健と健康の心理学』シリーズ(ナカニシヤ出版)はナカニシヤ出版の公式サイトで通販可能なようです。

www.nakanishiya.co.jp

 

 

 

焦る気持ちわかります。

 

でも、

ここは落ち着いていきましょう(*´▽`*)。

 

 

そもそも、ブループリントには各項目で重なる部分も多いです。

私が取り上げた本以外で勉強していても、差支えないものも少なくありません。

 

そして、

厚労省が、ブループリント準拠の参考書が必ずなくては合格できないような試験問題を作るとは、考えられません。

 

先のエントリでもお伝えしたように、厚労省はブループリント準拠の本は絶対公表しません。

私は今回、試験勉強をしている中で偶然発見したに過ぎないのです。

発見できなかったら、不合格、なんて試験は公平ではありません。

 

むしろ、発見したことが幸運だっただけです。

 

 

きちんと勉強をして、キャリアを積んでいれば問題ないはずです。

焦らず、ご自分のキャリアの強みを活かした試験勉強をしてほしいと思っています。

 

 

ちなみに、今週また図書館でいろいろ資料を探ってくるので、これぞという本がありましたら、ご紹介します。

 

という、またまたくだらないご報告でした…。

あははー(*´∀`*)