心理学試験のための問題と資料

公認心理師試験をはじめとした、心理学試験のために作成した問題をのせています。問題は専門書から一部抜粋し変更して作成しています。お役に立てると嬉しいです。

精神医学とその周辺の勉強を制するには?(脳を制する者は精神医学を制する)

今年、予定されいている第1回公認心理師試験において、精神医学をはじめをした医学に非常に重きが置かれていることは、先日書いた通りです。

スクールカウンセラー、産業、福祉などの領域でしか働いた経験がない方や、医療機関で働いていても期間が短かったり、ケース担当が少ない方はさぞや不安だろうと思っています。

 

しかーし、今まで大学や大学院の心理士養成課程ではあまり重要視されていなかったのですから、ご自分を責める必要はありません。

これから勉強すればいいんです。

 

これから!

 

自分を責める時間があるなら、

勉強する時間にあてましょう!(´ω`*)

 

 

…ただし、そうは言っても、9月9日の試験に間に合わせるには、やはりどうにも広い。

参考書を紹介したはいいものの、あれを全部読んでいたら、他の勉強が間に合わなくなるかもしれません。

 

さて、ここをみなさんにどう突破していただくか…。

…。

…。

 

 

ということを、私なりに考えた結果…

 

「やっぱ、脳みそだな(∩´∀`)∩」

 

との結論に至りました。

 

 

 

『なぜ、脳みそが精神医学を勉強するのに重要なのか』

 

さて、心理士や心理士になるべく勉強中の学生さんには、「“発達障害”や“知的障害”、“うつ病”はよく知っているよ」、という方が多いと思います。

 

しかし、公認心理師試験のブループリントをご覧くださいな。

 

統合失調症から認知症、はては依存症まで、ICD‐10に網羅されている精神疾患を全て頭に叩き入れよ、と厚労省はプレッシャーをかけている。

しかも、薬剤性精神病、症状性精神病、リエゾン精神医学まで覚えておけと、まるで風速30㎞/時超という圧のかけ方です。

 

わーーー、飛ばされるうううーーー(*´▽`*)。

(笑ってる場合じゃない)

 

もちろん、1つ1つの病名を潰して当たる方法もあります。

でも時間は有限です。

年単位の勉強ならまだしも、半年では…。

 

 

でも、あきらめる必要はありません。

 

とにかく

脳みその構造各部位の機能を押さえるんです!

これが、精神医学を制する一番の近道だと、私は思っています。

(若干大げさですが…)

 

 

なぜか。

 

例えば、統合失調症

現在、統合失調症神経伝達物質ドーパミンの過剰放出が原因である、との仮説を基に治療が行われています。

治療薬も、この仮説を基に開発されています。

 

また、うつ病

うつ病神経伝達物質セロトニンの不足により起こる、との仮説を基に治療が行われています。

治療薬も、この仮説を基に開発されています。

 

てんかんは脳波の異常。

認知症は脳の萎縮。

高次脳機能障害は脳機能の一部破損。

以下、続く…。

 

というように、精神疾患の多くには、脳機能の何らかの異常(神経伝達物質、物理的破損など)で起こる、との考えが 前提にあるんです。

 

脳の異常を想定していないものと言ったら…。

パーソナリティ障害くらい?かな?

 

 

逆を言うと、

 

脳の機能とそれぞれの精神疾患の関係を覚えておけば、いちいち病名を覚えなくても、治療戦略と治療薬、アセスメント方法まで芋づる式で覚えられるんです多分。

 

 

…というか、精神医学はそういうものなのです。

 

 

なのでちまちま病名と症状、治療方法を勉強するよりも、

 

脳の解剖図と機能をまとめた本を片手に、精神医学の勉強をした方が遥かに理解が早い

 

と私は思っています。

 

(『標準精神医学第7版』医学書院も最初は神経細胞ニューロン)や脳機能の説明から始まっていますが、精神医学の勉強には脳機能の理解のが重要だからだと思います。)

 

 

…思えば、心理学を学ぶ人の中でも脳みそは“とっつきにくい”“難しい”と思われ、肩身の狭い思いをしてきました。

 

 

うっ…、なんて不憫なんだ…(´Д⊂ヽ

別に脳みそが悪いわけじゃないのに、避けられている脳みそ。

いつも仲間外れにされている脳みそ…。

 

かわいそうです…(ノД`)・゜・。

 

 

みなさん、ここは1つ、

 

公認心理師試験をきっかけに、脳みそと親睦を深めようではありませんか!

 

 

別に、全ての脳機能を暗記する必要はありません。

脳の解剖図を手元に置きながら、精神疾患とのつながりを確認すればいいんです。

 

そうすれば、ほら。

統合失調症の原因と治療薬がつながり、

副作用とパーキンソン病がつながり、

知的障害と認知症の鑑別ポイントがわかり、

高次脳機能障害から薬物依存まで、ぜーんぶがつながってくる!

 

 

みなさん、

 

脳みそが一生懸命、私たちに精神医学を教えてくれている声が聞こえてきませんか?

 

 

 

 …ゲホッ、言いすぎました。

 

まあ、そのくらい、重要だということを言いたかったんです。

 

 

脳機能を覚えると、それにつながる生理心理学、神経心理学、心理検査なども、するするっと頭に入ってきます。

 

私も最初は苦手でした。

でも、今はお友だちです(片思いかもしれないけど)。

 

今、私は心理統計という難関に挑戦しています。

親友にはなれないかもしれないけど、ちょっとした知り合いくらいにはなれるかもしれないという予感があります。

 

人生、日々挑戦です。

これを機に、“脳機能”という新しい友だちを作ってみませんか? (´ω`*)

 

 

 


標準精神医学 第7版 (Standard Textbook)